今日はカレー屋のお話。 ただ、カレーを食べてきたという話ではない。
このカレー屋さん、驚くほど、ミニマルなのだ。最小限のもので最大の満足を届けている、見習うべき名店でとても感動したというお話。
ちなみに、ざっと計算して、相当儲かっているはずである。
目次
まず、カレーの味は最高。過去最高
インスタでもネットでも書かれているとおりだが、スパイスが効いたカレーのうまさには僕の文章では説明が難しい。僕は三度の飯がカレーでもいいタイプだが、ずっとCoCo壱番屋さんのカレーがもっとも素晴らしいと思っていた。
でもそれは今日をもって改めます。ピワンさんが1番だ。
まず、確実に行列です
instaで検索していただくとわかりますが、インスタ映えする大変美しいカレーは”一度は食べてみたい”というお客さんを引き付けるのか、まず確実に並んでいます。僕は3回目でようやくでした。昼時を外し1時半ぐらいだったがそれでも3名は並んでいた。
劇的に狭い店内は5名しかな入れない
驚くのは店内の狭さ。もう座席と言えない。ギリギリ入る隙間に入り込む感じ。手足は伸ばせない。
でもなんだろう、この落ち着き。この空間。
かすかに聞こえるバリ風の音楽が心地いい。窮屈なはずなのに窮屈じゃない独特の落ちついた空間があります。
メニューは最小限だがワンパターンではない工夫がある
小さな隙間からやさしぃ雰囲気のオーナーがひょこっと顔を出して「次の方どうぞぉ」と店内に通してくれる。メニューは最小限の2種類。チキンを基本としてもう一つのカレーがいろいろな種類で日によって変わります。過去のインスタを見るとヨーグルトやらイカスミやら本当にいろんなカレーを出している。その日に食べられるカレーは行ってのお楽しみだ。
設備・スペースは極限まで研ぎ澄まされている
狭い店内、当然スッタフはオーナー一人。一人ようやく立っていられるようなキッチンには2つの小さなカレー鍋とおかまがギリギリ置ける程度。お皿はなんと5枚くらいしかない。
あとはお茶を温めるポットと足元に仕込んだ次のカレーが保管されている小さな冷蔵庫。
全て一歩も歩くことなく(歩くスペースがないのだが)手がとどく範囲に全てが置かれています。
余裕さえ感じるワンオペ
牛丼屋のワンオペが話題になったこともありさぞかし一人で切り盛りす雰囲気は慌ただしいのかと思いきや、このお店には離島の夕暮れのような緩やかな空気が流れているのである。ワンオペなのにリラックスムード。理由はおそらくそのオペレーションの磨かれ方にある。動きも流れも全く無駄がなく、毎日何十皿とこなすオーナーの手つきはさながら職人芸のよう。
2.店内にお客を通したあと注文を取りながら温かいお茶を注ぐ
3.注文を受けご飯をもり2皿盛り付けたらお客に出す
4.そして隣の2皿を盛り付け、続けて5皿分出し終える
5.そしてお客全員が食べている間、減ってしまったカレーを継ぎ足し温める始める
6.そして前のお客のお皿をあらい、次のお客用に丁寧に拭いて食器棚に戻す
7.減ったお茶を継ぎ足すころに、最初のお客が食べ終わり始める
8.支払いを終えて、送り出すころには隣のお客も食べ終わり支払いへ。
9.全ての支払いと大体のお皿洗いや片付けが済むころに、次のお客用のカレーがいい感じに温まってくる。
10.次のお客を呼ぶ
この流れでお客が切れることなくずっと回転している。カレーだからできるのかもしれないが、なんか見ていて美しいのである。
単純計算で、、、推定売り上げは月額300万円!!
15分で5名なので、1時間20名、6時間営業しているので1日約120名。 単価は平均1,000円程度なので、1日12万円。25日稼働だとすると、なんと月に300万円近い売り上げということになる。あの狭さなので家賃はある程度抑えているはずだし、人件費は当然オーナー一人だし。そのぶんスパイスや素材などカレーの質を高めるところに投資をしてくれているのかもしれない。
極限までシンプルに最大の満足を生み出す、なんか未来
お金の話になってしまったが、オーナーはバッチリ稼ぎ、高い品質、楽しいバリエーションのカレーを提供してくれ、素敵な空間の中で最大限の満足をくれる。安い労働力をこき使って買い叩いた安い原材料で、まぁまぁな食事を提供する飲食店と全く違う姿を見た気がします。
ぜひ一度お試しあれ
https://retty.me/area/PRE13/ARE12/SUB1202/100000843213/