自助論」S.スマイルズ
重厚な本だった。世界的名著と呼ばれるだけあり、その人生訓の根拠となる例が芸術・文化の領域からビジネス・軍人まであらゆる過去の偉人たちが登場し、彼らがなぜ道を開くことができたかを、具体的なエピソードを通して、示してくれる。その量が半端ない。
日常のさりげない姿勢やひとことから読み取れる人間性や意志、考え方などは大変刺さるものがあり、折に触れて読み返したい1冊になったとおもう。
偉人の名言集等を見かけることはあるが、このように、なぜその偉人は、その言葉・その行動を行ったのか、それが結果どういうことに繋がって行くのか、一つ一つがバラバラと迫ってくるのではなく、筆者の観点で深める分かりやすくまとめられている。 この本をまとめるためにかかる仕事の両と質をもって名著足り得ているのかなと思った。
気になった言葉をいくつか
■天才とは人間の内なる情熱の炎を燃え立たせる力である。(随筆家 ジョンフォスター) 常に明るく辛抱強くあること そうあれることが一つ
■決心さえ固めたなら、それは既に現実に目標を達成したもおなじこと。心からの決意は全能の神ほどの力を持っているといえよう。ひとたび目標が定まったら、後は勝利か死かのいずれしかない。そう断じ切る決意がたいせつなのだ。旺盛な活力と不屈の決意さえあれば、この世に不可能な事は無い。それを備えていなければ、どんな才能や境遇やチャンスに恵まれていようと、二本足出歩く動物の域を出ず、真の人間にはなれない
■人格は一生の宝
礼儀作法をもって、相手を尊重し、比類なき優しさと勇気で相手に本気で向き合い感謝する。 人間に生まれてきた以上、ここをきちんとできる人間として成長していきたい。 そう勇気付けられた箇所だった。
■最高の知的素養は一日の仕事から生まれる
■多くの仕事を処理する一番の近道は、一度に一つしか仕事をしない事だ(聖職者:リチャードセシル)
■一日15分の使い道が人生の明暗を分ける
■世界を動かそうと思ったら、まず自分自身を動かせ(ソクラテス)
■若い時のつけは必ず老年にまわってくる
■自助のちから。人生に暇な時間はない。
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